ERPシステムとは
IT業界の就職活動などの説明などで
ERPシステム(統合基幹業務システム)
という言葉を聞いて、
サッパリわからん!
と思った人向けに解説します。
ERPパッケージの追加開発を15年以上した経験した観点から話をします。
- どんなものか?
- 実際どんな仕事をするのか?
- プログラム開発などはあるのか?
などを解説します。
どんなものか?
ERPシステムは
統合基幹業務システムとも言われ、
会社の業務の中核となるシステムを横断的に管理できるソフトウェア
です。
では、『会社の業務の中心となるシステム』とは何か?
業種にもよりますが、
車を販売する会社を例に例えますと、
車を作る時には
→生産管理システム
車の部品を購入する時には
→発注管理システム
車を販売する時には
→販売管理システム
→在庫管理システム
どれくらい売上たか?
→会計システム
が中核をなしてくると思います。
また、どのような業種でも
会計システム
はどんな会社でも中核をなす業務ではあります。
なぜならば会社は
お金を稼ぐために存在する
からです。
これらのものが、横断的に存在します。
つまり、すべてがつながっているのです。
例えば車が売れたら販売システムから会計システムへデータが連携します。
中核をなす業務(基幹業務)が統合されたものが
統合基幹業務システムであり、
すなわち
ERPシステム
なのです。
中核をなす業務(基幹業務)が統合されたシステム=ERPシステム
ERPシステムの必要性
ERPシステムというものは企業が大きくなればなるほど、高価になります。
大企業であれば、
導入に億単位のお金が動き、保守費用でも年に数千万かかるのが当たり前です。
なぜこんなに必要なのか?
逆から考えてみると良いと思います。
もし、ERPシステムが企業に入っていなかったらどうなるか?
ERPシステムがなかったら、
会社の業務状態・経営状態がわからなくなります。
例えば車を売る会社だと
- 車が何台売れたか?売れ残っているか?
- 部品をいくつ発注したか?
- どれだけ儲かったか?
- 社員に給与を支払えるか?
- 税金をどれだけ収めれば良いか?
こんなことが把握できなくなります。
もう、会社じゃないですね。。。
だから会社の命綱といってもよいでしょう。
ERPシステムは会社の命綱
実際どういう業務をするの?
では、実際ERPシステムの開発に従事する人たちはどんなことをするのか?
最近は、パッケージソフトを導入することが多いです。
パッケージソフトとは
『あらかじめ作ってあるソフトウェア』
です。
日本では
- マネーフォワード
- GRANDIT
- Microsoft Dynamics 365
などのソフトウェアが有名らしいです。
しかし、ERPパッケージソフトは通常の個人で利用するソフトウェアとは違い、そのままインストールしてすぐ使えるというわけではありません。
以下のような、様々なことをしなければいけません。
- ソフトの使い方の説明を全従業員に説明
- 旧システムからのデータ移行
- パッケージソフトにない追加のプログラム開発
などの仕事は必要です。
これらの支援を行う仕事を
ERPパッケージソフトエンジニアが行うことになります。
プログラム開発などはあるのか?
先ほど説明した中で
- ソフトの使い方の説明を全従業員に説明
- 旧システムからのデータ移行
- 追加のプログラム開発
1,2番は
システムエンジニアが行うことになります。
3番の
『追加のプログラム開発』
はシステムエンジニアとプログラマーが必要です。
私はこの3番の仕事を15年以上続けています。
会社ごとに業務が違うので、パッケージソフトをそのまま使用できない場合が多々あります。
新たにプログラムを作ったりパッケージソフトを改良したりする必要があります。
その時に初めてプログラマーが必要とされるわけです。
プログラム開発は必要悪
このプログラム開発の仕事は必要悪の仕事です。
なぜならば
パッケージソフトを購入したままが一番安く済むからです。
追加でプログラム作ると費用がかかります。
もし作る期間が1カ月だとするとプログラマーやシステムエンジニアの人件費を考えると軽く100万は超えます。
しかし、
どうしても追加でプログラムを開発しないと業務が回らないということがあるので作るような形になります。
できるだけ作らない方が安く済むので必要悪な仕事です。
しかし、必要悪と言えど
15年以上たっても仕事がなくならいところを見ると、かなり需要があるのではないかと思います。
※パッケージソフトのアドオン開発に興味がある人は詳しくは別記事で紹介していますので観てください。