(2018年7月22日現在の情報です。)
この度、Oracle Master Gold 12c(1Z0-063-JPN)の試験に合格しました!
情報があまり出回ってないので、ここで私の受験した所感や勉強法をまとめておこうと思います。
ただ、私はギリギリ合格(合格ラインが60%のところ63%で合格)だったので、参考程度に留めてもらったほうがよろしいかと思います。
Oracle Master Gold の資格取得パスについては省きます。
公式サイトを確認してください。一言いっておくと、OracleMasterGold認定となるには今回紹介する資格1Z0-063-JPNを取得しただけでは認定されなく、Oracle社が指定する研修のどれか1つ受けなければなりません。
どれも高額かつ、一番安くても受講費用が15万くらいします。会社に費用を負担してもらうなりしてください。
ここではあくまで1Z0-063-JPN試験についての所感をまとめておきます。
試験対策本
私は以下の3冊を使用しました。
【オラクル認定資格試験対策書】ORACLE MASTER Gold[Gold DBA11g](試験番号:1Z0-053)
Gold DBA11g 新機能編: 試験科目1ZO-050J
オラクルマスター教科書Gold Oracle Database 12c Upgrade[新機能]編
私が勉強しているときは1Z0-063-JPN専用の試験対策本はありませんでしたので上記の3冊を使用していました。
簡単にいうと、旧バージョンである11Gの白本と黒本、そして11g Gold取得者が12c Goldへ移行する為の試験対策本の3つです。
が、しかし!!
↓今度、1Z0-063-JPN専用で黒本が発売されるようです。。。
オラクルマスター教科書 Gold Oracle Database 12c
この 1Z0-063-JPN専用の教科書は私が勉強していた時は発売されていなかったので、その真価はわかりませんが、私が受験勉強中に使用していた3冊の教科書では情報が1か所にまとまっていなく、勉強するにも大変だったので1Z0-063-JPN専用の教科書を購入されたほうがいいかと思います。
今回は参考のため、私が使っていた3冊の特徴を掲載しておきます。
■1冊目:11gGold白本
【オラクル認定資格試験対策書】ORACLE MASTER Gold[Gold DBA11g](試験番号:1Z0-053)
全体的にわかりやすい。説明が丁寧。問題が充実しています。
章の最後に問題が数問あり、模擬試験が2回分ついてます。
1回70問で程度、なので模擬試験の問題だけで、合計140問。それに対する解説もわかりやすいです。
※メモリー管理など12cの試験範囲外の箇所があるのでそこは飛ばして勉強したほうがいいです。
■2冊目:11gGold黒本
Gold DBA11g 新機能編: 試験科目1ZO-050J
シンプルな言い回しが多い。整理されている。白本が回りくどいと思うなら、黒本を使うのも良いと思う。問題もあっさりとしている印象でちょっと足りない気がする。問題数も白本より少なめ、章末の問題は2~3問程度。模擬試験は1回分(70問程度)。問題は白本のほうが良いと思います。
※白本と同様にメモリー管理など12cの試験範囲外の箇所があるのでそこは飛ばして勉強したほうがいいです。
■3冊目:12cUpgrade黒本(11gGold→12cGold移行試験用)
オラクルマスター教科書Gold Oracle Database 12c Upgrade[新機能]編
非常にわかりずらい。なんか日本語もおかしい気がする。しかし、Oracleの公式ドキュメントを直接見るよりかは情報がまとまっているので、私が勉強していた当時はこれを頼るしかないといった状況でした。12cの試験範囲を確認しながら、2章、5章、8章を中心に勉強しました。
■試験対策本全般に言えること
ごくたまにですが、記載が足りない、もしくは間違っているところがあります。
実際の本試験の問題を解いてみると「正解を3つ選べ」という問題があって、2つは試験対策本に書いてある事項だが、残り1つは公式ドキュメントに載っていたりします。基本は試験対策本を信じていいですが、疑わしい問題があったら公式ドキュメントを確認したほうが良いです。
Oracle公式の資料
ここではOracle公式の資料などを紹介します。1つにまとまっているわけではないのでまとめてみました。
チェックリスト
Gold受験までたどり着いている人はもうわかってはいると思いますが、Oracle公式のページに試験範囲(チェックリスト)が公開されているので、必ず見てください。
なぜならこのチェックリスト以外の問題は出題されないからです。
特に私は12c専用の試験対策本で勉強をしていなかったので、試験範囲外の内容も試験対策本には掲載されています。
なので、チェックリストを確認して勉強しないと、試験範囲外の箇所も勉強してしまい、合格に無駄な時間を費やしてしまうことになります。
例えばメモリー管理は今回一切出題されないし、ASMの箇所は試験範囲に含まれていはいるが、11gと比べて出題されないのであまり力を入れて勉強しないほうが良かったりします。
試験対策動画
試験対策用にOracle社がチェックリストの案内と、サンプル問題をyoutube紹介しています。
ほとんどそのまま出題される問題もあるし、問題の傾向、試験の範囲をつかめるので見ておくことを強くお勧めします。前編と後編の2つあります。
再生回数が1000回も満たない・・・受講者はもっといるはずだと思いますが、気づいていないのかな?
見ないと非常にもったいないです。
<ORACLE MASTER Gold Oracle Database 12c 傾向と対策セミナー (前編)>
https://www.youtube.com/watch?v=tmlEyi50NRk
<ORACLE MASTER Gold Oracle Database 12c 傾向と対策セミナー (後編)>
https://www.youtube.com/watch?v=9Ovt9HCD6Nc
サンプル問題
こちらもOracle社公式のサンプル問題。試験にそのまま出題される問題も含まれていますので、こちらも要チェックです。http://www.oracle.com/jp/education/certification/db12c-golda-3499336-ja.html
Oracleの公式ドキュメント
試験には必要のないことまで書かれていますが、試験対策本も間違っていたり、解説が足りないところもあるので、そういったところは公式のドキュメントを見ると良いと思います。
https://docs.oracle.com/cd/E57425_01/121/index.htm
Oracle非公式の資料
ググると出てくるOracle非公式の資料もまとめてみました。。。気になりますよね。。
クラムメディア
クラムメディアとは各ベンダー試験の過去問(?)らしきものを販売している会社。
現在、1Z0-063-JPNの問題は販売されていなませんが、1Z0-060-JPN(11G→12c移行試験)を購入してみました。
マルチテナントアーキテクチャー関係の問題は実際の問題と酷似していますが、答えが間違っている場合があります。
公式ドキュメントを見るなりして補完していく必要があります。
他の怪しい問題集
クラムメディア以外にもベンダー試験の問題を取り扱っているところがあります。しかし、サイトをみてわかると思いますが日本語がおかしく怪しいです。といいながら私は誘惑に負け、一つ購入してみました。
「JPEXAM」というサイトの1Z0-063-JPNの問題集を購入してみました。
感想としては日本語が滅茶苦茶です(予想通り過ぎる(笑))。日本語版を購入すると英語版ももらえるので、それと併せて読み進めていかないとまともに読めないです。
しかも、答えがかなり間違っている。
ただ問題自体の精度は高いです。実際に出題される問題と酷似しています
。現在、クラムメディアが1Z0-060-JPNの問題集しか販売していないので、英語が苦にならなく、どんな問題が出題されるのか知りたいのならば、購入するのはありです。
どうやって勉強したか?
参考までに私がどうやって勉強したかを紹介しておきます。
結果、Goldの資格は4カ月と2週間で取得しました。
また、私はOracleの再受験無料キャンペーンを利用したので、1回試験に落ちることを前提として勉強しました。
1、Gold11g白本+12C Updrade黒本を毎日電車の中ですべて読む(勉強期間:2か月)
理解ができないところはGold11g黒本を読んだり、Oracleの公式ドキュメントをみたり、ググったりしました。
2、Gold11g白本、黒本+12C Updrade黒本の模擬問題集を解く(勉強期間:2週間)
3、チェックリストごとに紙にまとめる(勉強期間:2週間)
問題集を解いたあと、再度、試験対策本のどの辺の部分がポイントか?覚えにくいか?ということがわかるので、それをOracle社が公開しているチェックリスト(試験範囲)単位に紙に書き出してまとめました。チェックリストになくても、重要な基礎知識は別途、紙にまとめました。ただ、チェックリスト単位にまとめると膨大な時間がかかりました。1つのチェックポイントをまとめるのに45分~1時間強かかりました。結局、1回目の受験までにはまとめきれなかったです。
まとめかたは この動画を参考にしました
<効果的な勉強法! まとめノートは是か非か?>
(https://www.youtube.com/watch?v=mJeG4yqIsjY)
4、受験(1回目)
受験時、どんな問題が出たか?チェックリストのどの部分の問題が問われているか?ということをしっかり覚えておく。受験後出た問題をすぐメモっておきます。 ちなみにこの時、60%合格のところ、42%でした。
5、受験で躓いたところを中心に試験対策本を読み直す(勉強期間:1週間)
6、クラムメディア、他問題集を購入
不安だったので買っちゃいました。。
7、チェックリストごとに紙にまとめる(勉強期間:3週間)
1回目受験前にまとめきれていなかった部分をまとめました。
8、問題集をひたすらとく。(勉強期間:2週間)
よく使ったのは、Oracle公式のサンプル問題(youtubeで公開されている問題、WEBで公開されている問題)、白本模擬問題2回分、12cUpgrade (第2章 マルチテナント、第5章 高可用性、第8章 その他)の巻末問題
1Z0-060-JPNのクラムメディア(チェックリストに関係している問題のみ)
上記を2周しました。理解が足りないところ、良くつまづくところは別途、紙に書き出してまとめ直しました。
9、受験前
Oracle公式のサンプル問題(youtubeで公開されている問題、WEBで公開されている問題)を1周解いて、紙に書き出してまとめた内容を読み返しました。
10、受験(2回目)
合格。結果63%ギリギリ。。。
この勉強方法の良かったところ
チェックリスト単位にまとめることで、試験範囲を意識しながら勉強ができました。試験範囲外の勉強をして無駄な時間を費やすことがなかったです。
この勉強方法の悪かったところ
チェックリストのまとめに時間が掛かり過ぎました。もう少し、勉強の比重を問題演習に置くべきでした。
他に気になりそうなところ
受験者が気になりそうなことをまとめてみました。
実機は動かさなかったのか?
動かしませんでした。
Silverの受験勉強の時、少し動かしてみましたが、動かすと膨大な時間が取られるし、実機でエラーが出てしまったりすると、試験とは関係のないところで躓いて半日終わっちゃうこともあったので、今回は全く動かしませんでした。
今回は「試験に最短で合格する」という目的だったので、実機は動かさないと決めました。
苦労したところは?
手順を問われる問題が非常に覚えにくかったです。
データを複製したり、データを移動させる方法がたくさんあるので、混同してしまうことが多いです。「この手順の場合は、このコマンドの後に〇〇をする必要がある。」だの「このコマンドを実行したら〇〇作業はコマンドの中で自動的に行われているので、〇〇作業は必要ない」だとか、をしっかり覚えておかないと答えられらない問題が多かったです。
どこらへんが得点源?
ずばり「マルチテナントアーキテクチャー」です。
12cの特徴はなんといってもこれなので、当然と言えば当然です。
「マルチテナントアーキテクチャー」のみを問われる問題が多数出題されますが、中には複合的な問題も問われます。
例えばフラッシュバック機能はマルチテナントアーキテクチャーではどういった動きをするか?データリカバリーアドバイザ-はPDBに対応しているか?などなど、今まで11gで使っている技術はマルチテナントアーキテクチャーではどう動くのか?ということを抑えておく必要があります。
自分だけかもしれないけど・・・
私だけの話かもしれませんが、Oracle Secure Backupに関する問題が受験1回目も2回目も2、3問出題されました。
チェックリストにちょろっと乗っているだけなのに、こんなに出題されるとは思わなく、びっくりしました。
しかも、どの問題集にも載ってない問題が出題されるので防ぎようがないです。結果、受験1回目も2回目も見事間違えました(汗)今回、発売される1Z0-032-JPN専用の黒本でカバーされることを祈ります。
受験テクニック
所詮、選択式です。
受験慣れしている人には不要かもしれませんが、消去法などの受験テクニックを使いましょう。特にこの試験では意地悪な細工をしないので、受験テクニックは大変効果的だと思います。
出題者側の不正解の選択肢の作り方が甘いです。(敢えて甘くしているのか?)
なので、知識が少し足りなくても勘の鋭い人なら、正解を導けたりする問題があるので、受験中は知らないからといって、あきらめないであの手この手で正解を導くようにしたほうがよいと思います。特に手順を問われる問題で、全くわからない問題が出題されたら、以下のような感じで、消去していくといいと思います。
■手順を問われる問題の場合
例えば選択肢で以下のような選択肢があります。
1.4→5→1
2.3→1→2→7→6→8
3.3→1→2→7→8→6
4.7→1→2→6→8
もし、全くわからない問題だったら、この場合は2か3を選ぶようにすると正解の確率が高くなります。
なぜならば、出題者する側の心理としては、「正しい選択肢」の他に「それに近い選択肢」、「微妙な選択肢」、「全く違う」選択肢を用意したくなるからです。
なので、上記の選択肢を見ると2と3が酷似しているので「正しい選択肢」、「それに近い選択肢」の可能性が高いです。
最後に
私が受験した感じでは、問題の割合としては、勉強していれば即答できる問題が50%、勉強した知識を利用して少し考える問題(手順が問われたりする問題)が25%、マニアックな問題が15%、チェックリストに確かに載っているけど勉強しようがない問題(Oracle Secure Backupみたいな問題)が10%くらいです。
「勉強していれば即答できる問題」を抑えつつ、マニアックな問題、勉強しようがない問題はサッサと飛ばして、消去法を利用して「勉強した知識を利用して少し考える問題」に費やすのが良いと思われます。
資格なんかさっさと取得して、現場の仕事に専念できることを心より願っております。